日本のお酒といえば日本酒やウイスキーが有名ですが、実はワインの世界でも日本は着実に存在感を高めています。とりわけ注目すべきは長野県——信州。日本アルプスを背景に、標高の高いぶどう畑から世界品質のワインが生まれています。
この春、5月30日から6月21日まで開催される信州ワインテイスティングバスツアーでは、地元ワイナリーを巡りながら10種類のワインを味わえます。5月30〜31日のクラフトフェアまつもとと組み合わせれば、初夏の信州を満喫する最高の週末になるでしょう。
なぜ長野ワイン?
長野県のワイン造りの躍進には理由があります。標高500〜800メートルの高地に位置し、昼夜の寒暖差が大きいため、ぶどうの風味が凝縮されます。沿岸部より乾燥した内陸性気候は病害を抑え、ぶどうの熟成期間を長く取れるのもメリットです。
主な品種はメルロー(長野の看板赤ワイン)、シャルドネ、コンコード、そして日本固有のナイアガラやマスカット・ベーリーA。近年はカベルネ・フラン、ピノ・ノワール、さらにはネッビオーロに挑戦する意欲的な生産者も増えています。桔梗ヶ原や千曲川エリアは国際コンクールで金賞を受賞するワイナリーを擁し、特に高い評価を得ています。
バスツアーの楽しみ方
信州ワインテイスティングバスツアーは長野または松本発(日程により異なる)で、半日の行程で2〜3のワイナリーを訪問します。チケットに含まれるのは:
- 10種類のワインテイスティング(複数のワイナリーにて)
- 地元ワインガイドによる解説(主に日本語、テイスティングノートは英語対応の場合あり)
- 往復バス送迎(飲酒運転の心配なし)
長野のワイナリーは谷間に点在しており、車なしでは訪問が難しいのが実情。バスツアーはその問題をスマートに解決してくれます。
高地のぶどう畑から生まれるミネラル感のあるシャルドネ、土っぽさのある中程度のボディのメルロー、ナイアガラ種のアロマティックな白ワインなどが楽しめるでしょう。
クラフトフェアまつもと(5月30〜31日)
タイミングが合えば、松本城のそば、あがたの森公園で開催されるクラフトフェアまつもともお見逃しなく。30年以上の歴史を持つこの野外クラフト市には、全国から250以上の陶芸家、木工作家、ガラス作家、革職人、テキスタイル作家が集結します。黒い城壁と残雪のアルプスを背景にしたロケーションは圧巻です。
ワインツアーで持ち帰ったボトルに、地元の陶芸家の手作りワインカップを合わせる——なんとも粋な組み合わせです。
寄り道:上高地
自然好きなら、上高地への日帰りは外せません。北アルプスの標高1,500メートルに広がるこの渓谷は、日本屈指の山岳景観です。梓川が谷底を透き通った水で流れ、5月下旬にはまだ雪を残す峰々がそびえます。
河童橋から明神池までの定番コースは往復約90分。平坦で整備された遊歩道です。マイカー規制のため、松本から新島々ターミナル経由のバス(約90分)でアクセスします。
アクセス
東京から: JR特急あずさで新宿から松本まで約2時間半。または北陸新幹線で長野駅まで約1時間半、そこからワインツアーに参加するか、篠ノ井線で松本へ。
名古屋・大阪から: JR特急しなので名古屋から松本まで約2時間。山間の渓谷を抜ける車窓も見事です。
宿泊
松本駅周辺にはビジネスホテルが充実。温泉派には、中心部からバス20分の浅間温泉の旅館がおすすめ。露天風呂から山並みを眺めれば、ワインテイスティングの余韻が一層深まります。
成長を続けるワイン産地
長野のワインシーンはまだ若く、だからこそワクワクする魅力があります。テイスティングで注いでくれるのがワイナリーのオーナー本人ということも珍しくなく、造り手の哲学を直接聞きながらぶどう畑を歩ける。海外の名産地にありがちな堅苦しさはありません。好奇心と柔軟な味覚と歩きやすい靴を持って出かけましょう。きっとボトルと思い出、そして秋の収穫期にまた来ようという計画を持ち帰ることになるはずです。
Image: 長野県安曇野ワイナリー, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons