毎年11月になると、全国の神社の参道は小さな着物や袴姿の子どもたち、そしてカメラを構えた家族でにぎわいます。子どもの健やかな成長に感謝し、これからの幸せを祈る通過儀礼「七五三」です。正式な日は11月15日で、2026年は日曜日にあたるため、秋でいちばん混み合う週末になりそうです。お参りを予定しているご家族にも、日本らしい家族行事をひと目見てみたい旅行者にも役立つよう、おすすめの参拝先・混雑する日・マナーをまとめました。
七五三とは
お祝いするのは女の子の3歳と7歳、男の子の5歳(地域によっては男の子の3歳も)。3歳は髪を伸ばし始める「髪置(かみおき)」、5歳は初めて袴を着ける「袴着(はかまぎ)」、7歳は付け紐をやめて帯を締める「帯解(おびとき)」という、武家社会の儀式に由来するといわれます。かつては数え年で祝いましたが、現在は満年齢で行う家庭が多く、兄弟姉妹の年回りに合わせて年を決めることも珍しくありません。
11月15日という日付は、江戸時代、五代将軍・徳川綱吉の子の祝いが行われた日に由来するという説がよく知られています。今の七五三はシンプルで、晴れ着で神社(またはお寺)へお参りし、ご祈祷を受け、記念写真を撮るのが定番。鶴や亀が描かれた袋に入った紅白の千歳飴を手に帰るのもお決まりです。
2026年の主な日程
七五三は11月15日だけの行事ではなく、多くの神社が10月から11月にかけてご祈祷を受け付けています。
- 11月1日(日)・3日(火・文化の日):シーズン前半の山
- 11月7日(土)・8日(日)、14日(土)・15日(日):最混雑。今年は15日当日が日曜日
- 11月21日(土)〜23日(月・勤労感謝の日):比較的落ち着いた最後の三連休
見学だけなら、晴れた週末の10時〜13時ごろに大きな神社へ行くと、晴れ着姿の家族をたくさん見かけます。お参りするなら平日のほうがずっとゆったりできます。
東京
**明治神宮**は七五三の定番。杜に囲まれた長い玉砂利の参道と檜造りの社殿は格好の撮影スポットで、11月の週末は多くの家族でにぎわいます。JR原宿駅・明治神宮前駅からすぐ。
**神田明神**は江戸の総鎮守。11月中は七五三詣を受け付けており、朱塗りの随神門や色鮮やかな社殿が写真映えします。御茶ノ水駅・末広町駅から徒歩約5分。
**増上寺**ではお寺での七五三祈願も。大殿の背後に東京タワーがそびえる、東京ならではの一枚が撮れます。御成門駅・大門駅から。
**浅草寺**では11月15日前後に子どもの健やかな成長を祈る七五三加持会が行われます。仲見世の食べ歩きと合わせて楽しめますが、浅草は毎日混むので早めの時間がおすすめ。
大國魂神社(府中)は地元の家族に人気で、都心の神社より落ち着いて参拝できます。色づき始めたけやき並木も魅力。京王線府中駅から徒歩数分。
鎌倉
**鶴岡八幡宮**では11月15日に七五三祈請祭が行われます。晴れ着の子どもが大石段を上る姿は絵になる光景です。鎌倉駅から徒歩約10分。
京都
**八坂神社**は11月1日から七五三詣のシーズンに。祇園・東山の散策と組み合わせるのがおすすめです。祇園四条駅から徒歩約5分。
**平安神宮**では11月15日に七五三祭。大鳥居と白砂の広い境内は、晴れ着姿がよく映えます。東山駅から徒歩約10分。
大阪
**大阪天満宮**では11月15日に七五三奉賽祭。参拝後は日本一長い商店街・天神橋筋商店街の散策も楽しめます。大阪天満宮駅・南森町駅から。
**住吉大社**は全国約2,300社の住吉神社の総本社。反橋(太鼓橋)での記念撮影が人気です。南海住吉大社駅、阪堺電車から。
福岡
**太宰府天満宮**では11月15日に七五三祭が行われます。参道の焼きたて梅ヶ枝餅は、お参りを頑張った子どもへのごほうびにぴったり。西鉄太宰府駅から徒歩約5分。
参拝のコツ
- ご祈祷:大きな神社の多くは当日受付ですが、混雑する週末は1時間以上待つことも。予約制の神社もあるので公式サイトで確認を。初穂料は子ども1人あたり5,000〜10,000円程度が一般的です。
- 着物と写真:11月の写真館は数か月前から埋まります。夏〜初秋に「前撮り」を済ませ、当日は身軽な服装で参拝する家庭も増えています。
- 短時間で:着物と草履の小さな子はすぐに疲れます。履き替え用の靴、おやつ、ウェットティッシュを。
- 見学マナー:子どもや家族を無断で撮影しないこと。参道や石段をふさがず、記念撮影の際は一歩下がりましょう。
- 寒さ対策:11月中旬の朝は冷えます。着物の上にショールやカーディガンを羽織っても問題ありません。
- 寒冷地:北海道や東北の一部では、寒くなる前の10月にお祝いする家庭も多くあります。
各参拝先の最新の七五三・秋のイベントは、MatsuriMapの各スポットページで確認できます。
Image: Girls in kimono celebrating Shichi-Go-San at Meiji Shrine by GuillemMedina, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons