毎年9月中旬、日本のテーマパークは一斉に「スイッチ」が切り替わります。夏のイベントが片付けられ、一夜にしてゲートにはカボチャのランタンが並び、オレンジと紫の装飾、おばけモチーフのフードが登場。2026年のスイッチは9月中旬に入ります。東京ディズニーリゾートの「ディズニー・ハロウィーン」は9月16日スタート、その2日後の9月18日には、長崎のハウステンボスと三重の志摩スペイン村がそれぞれのハロウィーンイベントを開幕します。いずれも例年10月31日頃まで続くロングランで、気候も涼しく装飾も新鮮な9月下旬〜10月は、1年で最もテーマパーク旅行に向いたシーズンといえます。
計画前にひとつ大事な注意を。2026年はシルバーウィークの年です。敬老の日(9月21日)、国民の休日、秋分の日(9月23日)がつながり、9月19日〜23日は5連休。この期間はどのパークも大混雑し、ホテルも高騰します。可能なら連休直前・直後の平日を狙いましょう。同じ装飾を、はるかに短い待ち時間で楽しめます。
東京ディズニーリゾート:王道のハロウィーン
東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)は、日本で最も有名なハロウィーンイベントの本場。9月16日から東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの両パークがハロウィーン一色になります。エントランスに並ぶパンプキンの像、ヴィランズをテーマにしたグッズ、キャラクターがハロウィーン衣装で登場する期間限定のパレードやグリーティング。そして楽しみの半分はシーズナルフードです。紫芋、かぼちゃ、黒ごま風味のスイーツや、早期完売必至のポップコーンバケットなど、この時期だけの味が揃います。
ディズニー・ハロウィーンといえば「フル仮装」。大人がディズニーキャラクターの全身仮装で入園できることを公式に歓迎する、1年で特別な期間です。近年は期間中いつでもフル仮装が可能になっていますが、マスクや小道具、着替え場所のルールは毎年更新されるので、仮装を予定している人は必ず公式サイトで最新ルールを確認してください。
アクセスは東京駅からJR京葉線で舞浜駅まで約15分。チケットは公式アプリで日付指定券を早めに購入を。ハロウィーン期間の週末は売り切れが常態です。狙い目は10月の平日の朝イチ入園です。
ハウステンボス:本気で怖いハロウィーン
ディズニーのハロウィーンが「かわいい」なら、ハウステンボスは真逆を行きます。長崎県佐世保市、大村湾のほとりにオランダの街並みを再現した日本最大級の敷地面積を誇るこのパークは、**2026年9月18日から「ホーンテッドハロウィン」**を開催。レンガ造りの運河沿いの街並みが、蜘蛛の巣をまとったホラーの舞台に変貌します。歴史的建造物風の館内を使ったホラーアトラクション、そして名物の夜のイルミネーションを活かしたゾンビのストリートショー。日中はファミリー向けのかわいいハロウィーン、日没後は一気に恐怖度が上がる二部構成が基本なので、家族連れは昼を、スリルを求める人は夜までの滞在をおすすめします。ホラーイベントと100万球規模のイルミネーションの組み合わせは日本でここだけです。
アクセスは博多駅からJR特急「ハウステンボス号」で約2時間弱。長崎市内や佐世保観光との組み合わせが定番です。場内・隣接ホテルに泊まれば、終電を気にせずイルミネーションを満喫できます。
志摩スペイン村:混雑ゼロの穴場
3つの中のダークホースが、三重県志摩市・伊勢志摩の志摩スペイン村(パルケエスパーニャ)。**2026年9月18日から「ハロウィーンフィエスタ」**が始まります。このスペインをテーマにしたパークは「空いているのに面白い」ことで近年SNSで大バズリした場所。実力派のコースターにほぼ待ち時間なしで乗れることも珍しくありません。フィエスタ期間中は広場にハロウィーン仕様の装飾が施され、おなじみのマスコットキャラクターたちもハロウィーン衣装に衣替え。チュロスやパエリアにもかぼちゃ味の季節限定版が登場します。開幕時期に合わせて近鉄が特別なテーマ列車を運行するのも話題で、テーマ列車に乗って空いているスペインの村へ向かう――日本ならではの愉快な体験です。
場所は近鉄線の終点・賢島の近く、名古屋から約2時間、大阪から約2時間半、鵜方駅からバスで約13分。日本で最も神聖な神社である伊勢神宮や、牡蠣と伊勢海老で知られる志摩の海岸線と組み合わせるのがおすすめ。初秋はちょうど海の幸のシーズンの始まりです。
どのパークを選ぶ?
最大規模で洗練されたイベントを求めるなら、東京拠点で動きやすい東京ディズニーリゾート。ただしチケットとホテルの確保は3つの中で最も早く動く必要があります。本格的な恐怖体験と夜のイルミネーション、九州旅行との組み合わせならハウステンボス。大人向けとしては3つの中で一番です。混雑が苦手、小さな子ども連れ、伊勢志摩観光と組み合わせたいなら志摩スペイン村。3つのイベントはすべて2026年9月中旬の同じ週に開幕して秋いっぱい続くので、鉄道パスと少しの気合いがあれば「ハロウィーン3パーク制覇の旅」も十分可能です。
最後に日本のテーマパーク・ハロウィーンの鉄則を。できるだけ平日に行く、9月19日〜23日のシルバーウィークは避ける、日付指定券を事前購入する、そしてお腹を空かせて行くこと――主役はいつだって季節限定フードなのですから。
Image: Huis Ten Bosch canal and Domtoren, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons