桜のことは誰でも知っている。でも3月中旬の日本には、ほとんどの旅行者が見逃している絶景がある — ピンクの桃の花畑、紫のかたくりが一面に咲く丘、そして400年の歴史を持つ火祭り。桜シーズンが始まる前の2週間に繰り広げられる、3つの特別な春イベントをご紹介します。
1. 第50回 古河桃まつり & スカイランタン
開催期間: 2026年3月14日〜31日 場所: 古河公方公園、茨城県
桜のことはちょっと忘れてください。古河公方公園では1,800本の桃の木が、濃いピンク、淡いピンク、白と色とりどりに咲き誇ります。今年は記念すべき第50回の節目の年。
桃の花とは: 桃の花(ももの花)は桜よりやや早く咲き、色が濃くて鮮やかなピンク。古河の桃は密植されていて、並木道を歩くとトンネルのような効果が。
スカイランタンナイト(3月21日): 春分の日、公園でスカイランタンイベントが開催。数百の紙のランタンが夜空に舞い上がり、手持ち花火と合わせて関東で最もフォトジェニックな春イベントの一つに。
実用情報:
- 時間: 9:00〜17:00
- 入場: 無料
- グルメ: 桃ソフトクリーム、桃まんじゅうなど
- 見頃: 例年3月中旬〜下旬
アクセス: 古河駅(JR宇都宮線、上野から約60分)からタクシー15分。祭り期間の週末はシャトルバス運行。
2. 万葉自然公園かたくりまつり
開催期間: 2026年3月14日〜31日 場所: 万葉自然公園かたくりの里、栃木県佐野市
かたくり(カタクリ / エリスロニウム・ジャポニクム)は日本で最も愛される春の野草の一つ。うつむくように咲く紫の可憐な花です。万葉自然公園では、数千株のかたくりが一斉に開花し、丘全体が紫色に染まります。
ここが特別:
- はかない美しさ: 一株の開花はわずか約1週間。群落全体では2〜3週間にわたって波のように咲く
- 古典とのつながり: かたくりは日本最古の歌集『万葉集』(8世紀)から詠まれてきた花。公園名もこの文学的遺産に由来
- 自然の林間: 整備された庭園ではなく、自然のままの雑木林の斜面。木漏れ日の中をトレイルが巡る
撮影のコツ: かたくりは日が当たると花びらが開き(通常午前中)、曇りの日は閉じます。晴れた日の10:00〜14:00がベスト。花の高さは10〜15cmなので、ローアングルで。
アクセス: 佐野駅(JR両毛線/東武佐野線)からタクシー20分。浅草から東武鉄道で約75分。
3. 左義長まつり — 近江八幡
開催日: 2026年3月14日 場所: 近江八幡、滋賀県
これは生々しく、圧倒的で、どんなお花見とも似ていない。近江八幡の左義長まつりは400年の歴史を持つ伝統行事。精巧に飾り付けられた山車 — 数メートルの高さのものも — が街を練り歩き、夜には火に投じられる壮大なクライマックスを迎えます。
歴史: 左義長はもともと正月飾りを焚く新年の火祭り。近江八幡では山車作りの競争へと発展し、各町内が何ヶ月もかけて乾物や穀物、自然素材で精巧な装飾を施した山車を制作。
見どころ:
- 昼: 13基の山車が旧商家町を練り歩く。法被姿の男たちが担ぎ、山車同士をぶつけ合う「けんか」も
- 夜: 日没後、山車が一基ずつ火に投じられる。炎が夜空に舞い上がる中、人々が踊り歓声を上げる。原始的で感動的、絶対に忘れられない体験
重要:
- 1日限りのイベント — 3月14日を逃すと今年はもう見られない
- 山車巡行を見るなら正午までに到着を
- 暖かい服装で。煙と人混みに備えて
- 点火は日没後(18:00〜19:00頃)
アクセス: JR近江八幡駅(京都から約35分)からバス30分。祭り当日はシャトルバス運行あり。
「桜の先へ」週末プラン
3つのイベントは3月中旬にぴったり重なります:
1日目(土・3月14日): 東京から佐野へ、午前中にかたくりの里、午後は古河の桃まつりへ。どちらも北関東で約40分の距離。
2日目(日・3月15日): 新幹線で京都/滋賀へ。近江八幡の風情ある水郷を散策。(左義長が14日なら1日目に組み込んで入れ替えを。)
桜の出番はもうすぐ。でもこの3月中旬の感動は、桜とは違う時間軸で咲いている — 寄り道する価値は十分にあります。
画像:秋田のかたくり、パブリックドメイン、Wikimedia Commons より